「まんが人blog」2009年オススメまんが!
2009年もあと数時間!
今年発売されたまんがの中で、とくにオススメの10作品(+α)を挙げたいと思います。
選考基準は、ボクが「面白いな」「オススメしたいな」と思える作品。
かつ、2009年に第1巻が発売された作品です。(または全1巻の作品)
理由は、なるべく新しい作品を紹介したいからです。
毎年同じタイトルをオススメするのもアレなので…。
ということで、今年もはじめます。
2009年オススメまんがです!
・大場つぐみ/小畑健「バクマン。」(集英社)→紹介記事
「このマンガがすごい! 2010」でも堂々の1位。
2009年は「バクマン。」の年といっていいくらい話題でしたね。
予想通り…というか予想以上の早さでサイコーとシュージンはまんが家に。
そして、まんが家同士のライバル心、友情…さらには編集さんとのリアルなやりとりまで。
まんがファンが“知りたい”と思うことをドラマに織りまぜながら進むストーリーに、グイグイと引きこまれました。
2010年秋にはNHK教育にてアニメ化も決まった「バクマン。」。
今後の展開から目が離せませんね!!
・三島衛里子「高校球児ザワさん」(小学館)→紹介記事まとめ
「このマンガがすごい! 2010」では6位。
2009年に登場した新人さんとしては、鮮烈な印象を残しました。
思わず「ザワさん」関連の記事を何度かUPしてしまったくらいです。w
個人的には連載開始当初の静謐な「ザワさん」が好きです。
紅一点と気づかれない…人知れぬ草原にポツリと咲く花のように。
ただそこに在る、ザワさんの存在が好きです。
・森薫「乙嫁語り」(エンターブレイン) →紹介記事
中央アジアを舞台にした“嫁物語”。
12歳のカルルクの花嫁は、8歳年上のアミル。
このアミルの“出来る嫁”っぷりが最高。
ちょっとボケてて心配性なトコを含めて、めちゃカワイイっす。
森薫の丁寧な描き込みが生み出す“空気感”は、ページを開いた瞬間、ボクらを中央アジアの世界へと誘います。
“芯”のシッカリした表現を好むキミに、とくにオススメしたい。
・末次由紀「クーベルチュール」(講談社)→紹介記事
「このマンガがすごい! 2010」オンナ編で「ちはやふる」が1位になった末次由紀の作品。
美形兄弟が経営するチョコレート専門店に来るお客を描いた短編連作です。
短編集「ハルコイ」もそうなんですが、末次由紀は“まんがが上手い”!
くるしさ、切なさ、うれしさ。
キャラの感情がダイレクトに心に響くんですよね。
テンポよく音楽のように流れるモノローグとセリフ。
ハートをわしづかみにする、画的な演出。
感情のツボをぎゅいぎゅい押されて、泣いて笑って感動して。
ホントにすごい作家さんです。
来年もバリバリ描いてボクらを感動させてほしいですね!!
・小川未明/釣巻和「童話迷宮」(新潮社)→紹介記事
「くおんの森」では“本”にまつわるイマジネーション豊かな物語で魅せてくれた、釣巻和。
小川未明の童話をモチーフに自由な発想で描いた物語。
タイトル通り、童話のなかに“迷いこむ”ような不思議な感覚を味わえます。
WEB上での連載はカラーだっただけに、コミックスもカラーで読みたかったのが残念なところです。
釣巻和先生のカラーがまた綺麗なだけに、惜しいです。
2010年の活躍も期待大ですね。
・平尾アウリ「まんがの作り方」(徳間書店)→紹介記事
“百合”というキーワードでギュッ!と男子の心をつかんだのが「まんがの作り方」。
女の子と付き合えば、はやりの“百合まんが”が描ける!
…なんてところからスタートした、ふたりの女の子の微妙な関係が魅力の作品。
カワイイ女の子×百合×まんが家モノ…なんちゅう素敵な掛け算!!
ゆるゆるした空気感が楽しい作品です。
2009年はイキのいい新人さんがたくさんコミックスを出して嬉しいかぎり。
・小林まこと「青春少年マガジン1978-1983」(講談社)→紹介記事
小林まことが代表作「1・2の三四郎」を連載していた1978年~1983年までを中心に、自身の青春時代を振り返った作品。
とにかく、当時のまんが家の壮絶な仕事ぶりに驚かされる。
不眠不休で描き続け、失神するように眠る。
平均睡眠時間が、週8時間。
…マジで!? と何度も声に出そうになった。
過酷な仕事をつづけ、小林は一流とよばれる地位にまでたどりついた。
では、ほかの仲間たちは…!?
小林と同期の仲間たちの、凄絶な“戦い”を描いた物語である。
・ツナミノユウ「シュメール星人」(集英社) →紹介記事
宇宙船に乗って地球にやってきたシュメール星人。
初の異星人との交流に、沸きたつ人々!
しかし彼の星は地球より20年、文明が遅れていた…。
この“ガッカリ感”どうよ!?
人柄がよく、他人に迷惑をかけないように、ひっそり暮らそうとするシュメール星人。
だけど彼の親切や思いやりは裏目に出て…チカンと間違えられたりしちゃう。
この“悲哀”どうよ!?
哀しくも笑えてしまうシュメール星人が、ボクは大好きです。
・やざま優作/富田安紀子「極王」(少年画報社)→紹介記事
盲目の整体師・戸波愛次郎。
その正体は、無敵の関節技をあやつる闇の仕置き人“極王”!!
今日も許されざる悪人を“廃棄”する…!!
とにかく、メチャクチャかっこいい。
拳銃やナイフを持つ悪人に、素手でたちむかう。
人体の“繋ぎ目”である関節を破壊、悪人にふさわしい“人間とは思えない形”に変えてしまうのだ。
ネットでもリアルでもほとんど評判は聞かないけど、とにかくシビレる佳作。
ドラマ化されてもおかしくない、“芯の熱さ”を秘めた作品です。
・大石浩二「いぬまるだしっ」(集英社)→紹介記事
週刊『少年ジャンプ』連載中、下半身まる出し園児のギャグまんが。
小ネタ、下ネタ、時事ネタ、パロディネタを次々と繰り出す“手数の多い”作品。
ボクは前作の「メゾン・ド・ペンギン」も大好きです。
Amazonのレビューでは酷評されてましたが…。ww
まあ、しょうもない“アホまんが”です。w
でもどこか、脳の“中学生領域”を刺激されるんですよね…。
ボクは好きです。
(次点)
上の10タイトルには惜しくも入らなかった“おすすめ作品”です。
・天野こずえ「あまんちゅ!」(マッグガーデン)→紹介記事
・とよ田みのる「友達100人できるかな」(講談社)→紹介記事
・衿沢世衣子「シンプルノットローファー」(太田出版)→紹介記事
・谷川史子「清々と」(少年画報社)
・佐々木倫子「チャンネルはそのまま!」(講談社)→紹介記事
・やまむらはじめ「天にひびき」(少年画報社)
・青山景「ストロボライト」(太田出版)
・つばな「第七女子会彷徨」(徳間書店)→紹介記事
・古屋兎丸「幻覚ピカソ」(集英社)→紹介記事
・元町夏央「熱病加速装置」(小学館)→紹介記事
・なかせよしみ「でもくらちゃん」(徳間書店)→紹介記事
・神原則夫「世界に羽ばたけ轟先生!」(講談社)→紹介記事
・大井昌和「おくさん」(少年画報社)→紹介記事
・清野とおる「東京都北区赤羽」(Bbmfマガジン)→紹介記事
・ゆでたまご/小川雅史「キン肉マンレディー」(集英社)→紹介記事
・施川ユウキ「え!? 絵が下手なのに漫画家に?」(秋田書店)→紹介記事
・葛西りいち「あしめし」(小学館)→紹介記事
次点も含めた、合計27作品が2009年のオススメ作品です。
ホントはあと10作品くらいあったんですが、絞りに絞ってこの数に。
2009年もいい作品とたくさん出会えて、本当に幸せでした。
今回紹介した作品で、この幸せのお裾分けができたらなと思います。
2010年も地味ながら、オススメまんがを紹介していきます。
これからも、まんが人blogをよろしくお願いいたします。
今年発売されたまんがの中で、とくにオススメの10作品(+α)を挙げたいと思います。
選考基準は、ボクが「面白いな」「オススメしたいな」と思える作品。
かつ、2009年に第1巻が発売された作品です。(または全1巻の作品)
理由は、なるべく新しい作品を紹介したいからです。
毎年同じタイトルをオススメするのもアレなので…。
ということで、今年もはじめます。
2009年オススメまんがです!
・大場つぐみ/小畑健「バクマン。」(集英社)→紹介記事
2009年は「バクマン。」の年といっていいくらい話題でしたね。
予想通り…というか予想以上の早さでサイコーとシュージンはまんが家に。
そして、まんが家同士のライバル心、友情…さらには編集さんとのリアルなやりとりまで。
まんがファンが“知りたい”と思うことをドラマに織りまぜながら進むストーリーに、グイグイと引きこまれました。
2010年秋にはNHK教育にてアニメ化も決まった「バクマン。」。
今後の展開から目が離せませんね!!
・三島衛里子「高校球児ザワさん」(小学館)→紹介記事まとめ
高校球児 ザワさん 1 (BIG SPIRITS COMICS SPECIAL)
posted with amazlet at 09.12.31
三島 衛里子
小学館
小学館
2009年に登場した新人さんとしては、鮮烈な印象を残しました。
思わず「ザワさん」関連の記事を何度かUPしてしまったくらいです。w
個人的には連載開始当初の静謐な「ザワさん」が好きです。
紅一点と気づかれない…人知れぬ草原にポツリと咲く花のように。
ただそこに在る、ザワさんの存在が好きです。
・森薫「乙嫁語り」(エンターブレイン) →紹介記事
12歳のカルルクの花嫁は、8歳年上のアミル。
このアミルの“出来る嫁”っぷりが最高。
ちょっとボケてて心配性なトコを含めて、めちゃカワイイっす。
森薫の丁寧な描き込みが生み出す“空気感”は、ページを開いた瞬間、ボクらを中央アジアの世界へと誘います。
“芯”のシッカリした表現を好むキミに、とくにオススメしたい。
・末次由紀「クーベルチュール」(講談社)→紹介記事
美形兄弟が経営するチョコレート専門店に来るお客を描いた短編連作です。
短編集「ハルコイ」もそうなんですが、末次由紀は“まんがが上手い”!
くるしさ、切なさ、うれしさ。
キャラの感情がダイレクトに心に響くんですよね。
テンポよく音楽のように流れるモノローグとセリフ。
ハートをわしづかみにする、画的な演出。
感情のツボをぎゅいぎゅい押されて、泣いて笑って感動して。
ホントにすごい作家さんです。
来年もバリバリ描いてボクらを感動させてほしいですね!!
・小川未明/釣巻和「童話迷宮」(新潮社)→紹介記事
小川未明の童話をモチーフに自由な発想で描いた物語。
タイトル通り、童話のなかに“迷いこむ”ような不思議な感覚を味わえます。
WEB上での連載はカラーだっただけに、コミックスもカラーで読みたかったのが残念なところです。
釣巻和先生のカラーがまた綺麗なだけに、惜しいです。
2010年の活躍も期待大ですね。
・平尾アウリ「まんがの作り方」(徳間書店)→紹介記事
女の子と付き合えば、はやりの“百合まんが”が描ける!
…なんてところからスタートした、ふたりの女の子の微妙な関係が魅力の作品。
カワイイ女の子×百合×まんが家モノ…なんちゅう素敵な掛け算!!
ゆるゆるした空気感が楽しい作品です。
2009年はイキのいい新人さんがたくさんコミックスを出して嬉しいかぎり。
・小林まこと「青春少年マガジン1978-1983」(講談社)→紹介記事
とにかく、当時のまんが家の壮絶な仕事ぶりに驚かされる。
不眠不休で描き続け、失神するように眠る。
平均睡眠時間が、週8時間。
…マジで!? と何度も声に出そうになった。
過酷な仕事をつづけ、小林は一流とよばれる地位にまでたどりついた。
では、ほかの仲間たちは…!?
小林と同期の仲間たちの、凄絶な“戦い”を描いた物語である。
・ツナミノユウ「シュメール星人」(集英社) →紹介記事
初の異星人との交流に、沸きたつ人々!
しかし彼の星は地球より20年、文明が遅れていた…。
この“ガッカリ感”どうよ!?
人柄がよく、他人に迷惑をかけないように、ひっそり暮らそうとするシュメール星人。
だけど彼の親切や思いやりは裏目に出て…チカンと間違えられたりしちゃう。
この“悲哀”どうよ!?
哀しくも笑えてしまうシュメール星人が、ボクは大好きです。
・やざま優作/富田安紀子「極王」(少年画報社)→紹介記事
その正体は、無敵の関節技をあやつる闇の仕置き人“極王”!!
今日も許されざる悪人を“廃棄”する…!!
とにかく、メチャクチャかっこいい。
拳銃やナイフを持つ悪人に、素手でたちむかう。
人体の“繋ぎ目”である関節を破壊、悪人にふさわしい“人間とは思えない形”に変えてしまうのだ。
ネットでもリアルでもほとんど評判は聞かないけど、とにかくシビレる佳作。
ドラマ化されてもおかしくない、“芯の熱さ”を秘めた作品です。
・大石浩二「いぬまるだしっ」(集英社)→紹介記事
週刊『少年ジャンプ』連載中、下半身まる出し園児のギャグまんが。
小ネタ、下ネタ、時事ネタ、パロディネタを次々と繰り出す“手数の多い”作品。
ボクは前作の「メゾン・ド・ペンギン」も大好きです。
Amazonのレビューでは酷評されてましたが…。ww
まあ、しょうもない“アホまんが”です。w
でもどこか、脳の“中学生領域”を刺激されるんですよね…。
ボクは好きです。
(次点)
上の10タイトルには惜しくも入らなかった“おすすめ作品”です。
・天野こずえ「あまんちゅ!」(マッグガーデン)→紹介記事
・とよ田みのる「友達100人できるかな」(講談社)→紹介記事
・衿沢世衣子「シンプルノットローファー」(太田出版)→紹介記事
・谷川史子「清々と」(少年画報社)
・佐々木倫子「チャンネルはそのまま!」(講談社)→紹介記事
・やまむらはじめ「天にひびき」(少年画報社)
・青山景「ストロボライト」(太田出版)
・つばな「第七女子会彷徨」(徳間書店)→紹介記事
・古屋兎丸「幻覚ピカソ」(集英社)→紹介記事
・元町夏央「熱病加速装置」(小学館)→紹介記事
・なかせよしみ「でもくらちゃん」(徳間書店)→紹介記事
・神原則夫「世界に羽ばたけ轟先生!」(講談社)→紹介記事
・大井昌和「おくさん」(少年画報社)→紹介記事
・清野とおる「東京都北区赤羽」(Bbmfマガジン)→紹介記事
・ゆでたまご/小川雅史「キン肉マンレディー」(集英社)→紹介記事
・施川ユウキ「え!? 絵が下手なのに漫画家に?」(秋田書店)→紹介記事
・葛西りいち「あしめし」(小学館)→紹介記事
次点も含めた、合計27作品が2009年のオススメ作品です。
ホントはあと10作品くらいあったんですが、絞りに絞ってこの数に。
2009年もいい作品とたくさん出会えて、本当に幸せでした。
今回紹介した作品で、この幸せのお裾分けができたらなと思います。
2010年も地味ながら、オススメまんがを紹介していきます。
これからも、まんが人blogをよろしくお願いいたします。