新刊・旧刊をふくめた、まんがレビューblog。 その他、まんがに関すること。 
 
 

印南里香「いなみさんちのネコ」は、愛猫4匹とのふれあいを描く“楽しかわいい”猫ショートまんが!

【あらすじ的なもの】
ししまるはなさらもえ
印南さん家の4匹の猫と、飼い主のふれあいを描くショートまんが。
猫のしぐさや表情、生態が可愛く描かれてます。


いなみさんちのネコ04
印南里香「いなみさんちのネコ」(リブレ出版)

タイトル通り、作者である印南さん家4匹の猫が主人公。
何気ない毎日のなか。
猫たちのちょっとヘンな行動可愛いしぐさなど。
猫たちの生態が楽しく描かれています。
いなみさんちのネコ01
ホットカーペットの下にもぐり込んでいたり。
(めっかっちゃった!という表情が可愛いw)

いなみさんちのネコ02
お風呂に入ってきたり。
(猫って水苦手じゃないの…か!?w)

いなみさんちのネコ03
なぜかイスのヒジ置きに座ったり。
(あきらかに狭いwww)

ちょっとした猫の行動楽しく可愛く描かれていて
ほっこりあたたかい気持ちになれます。

4コマ~8コマの短い作品が多いので。
ライトな気分で読めるのも嬉しいところ。
寝るまえに読んでニヤニヤするのにピッタリです。^^
いなみさんちのネコ05
朝、まくらもとにやってきてジャブを入れてきたり。
(ツメでサクッという感じわかりますw)

いなみさんちのネコ06
あたまの上に鎮座したりw
(ノドを鳴らす声をドゥルドゥルと表現するのも面白いです)

そばに猫のいる生活って楽しいな、と思える作品集。
猫ってやっぱり可愛いわ~♪


いなみさんちのネコ (リブレコミックス)
印南 里香
リブレ出版 (2012-05-19)
   23:23 | Trackback:0 | Comment:0 | Top

小池田マヤ「女と猫は呼ばない時にやってくる」は、美味しい料理とお酒と、うつくしい出会いが織りなす“オトナ”の物語。

【あらすじ】
趣味は詩を詠むこと。
転勤で東京にきた“ヒラリー”こと平理砂子は、高円寺のとあるお店にたどりつく。
サラダでお酒を楽しむ店“呟木”。
店の常連さんとヒラリーと、それぞれの人生がひととき交差する…。
美味しい料理とお酒と、うつくしい出会いが織りなす物語である。


女と猫は呼ばない時にやってくる01
小池田マヤ「女と猫は呼ばない時にやってくる」(双葉社)

関西から東京に転勤になったOL・平理砂子、通称・ヒラリー
住む町はすでに決めていた。

杉並区高円寺

趣味で詩を詠むヒラリー。
詩の雑誌の投稿欄、憧れの常連・つぶや木吟子の住む場所が、高円寺なのだ。

過去の男を捨て、東京で背筋を伸ばして生きるため。
詩のこころを胸に抱き、凜とした気持ちでいるために
猫を見たら詩を詠む」というルールを課して、ヒラリーは“東京”を生きていく。

そんなヒラリーが行きついた店“呟木”は。
お酒と料理が美味しい、大人のお店
女と猫は呼ばない時にやってくる02
ゴージャスで気高い“美熟女”小鳥遊さん。
わけあり主婦の新上さん。
謎の独身女性に、イケメンシェフの銀さん

お店で知り合った、さまざまな境遇の人たち。
ひととき通わせて、互いの人生に愉しみを添える。
一人ひとりが、大きな皿を彩る料理のように…。
女と猫は呼ばない時にやってくる04
個人的には、ヒラリーと銀さんの恋愛?話がツボでした。^^
関西弁を話す女の人ってカッコイイわ~!!w

美味しい料理とお酒と、うつくしい出会いが織りなす物語。
大人の雰囲気たっぷりのストーリーがグッときます♪

…こういう大人になりたかったなぁw


   00:20 | Trackback:0 | Comment:0 | Top

美内すずえ「ガラスの仮面」連載再開第31回、試演にむけて稽古中!!(part2) 亜弓さん、稽古のしすぎに注意!

5/26発売の『別冊花とゆめ』2012年7月号 に「ガラスの仮面」連載再開第31回が掲載中!!

【いままでの記事はココ】
美内すずえ「ガラスの仮面」関連まとめ

【あらすじ】
わたしが動けば火が動く…!
“紅天女”の演技をつかむキッカケを得た亜弓
だが、決定的な域までは達しない。
マヤは“紅天女”になりきってしまい“演技”になっていない。
マヤ亜弓、それぞれ演技に磨きをかけるのだが…!?


ガラスの仮面1207_03
『別冊花とゆめ』2012年7月号

を見つめ、演技に悩む亜弓にたいして。
マヤは“紅天女”に完全になりきっていた
ガラスの仮面1207_05

亜弓をリードしているかに見えたけど…。

ガラスの仮面1207_06
身体が、動かない
地面に根が張って動けなくなっていたw

ガラスの仮面1207_08
ズボて…w

すげえなマヤ。
なりきりすぎて“演技”ができなくなる…!!
久々に“逃げた小鳥”のエピソードを思い出しましたよ。

とはいえ“ズボッ”とやらなきゃ動けないんじゃどうにもなりませんw
“紅天女”を目指し、マヤは稽古に集中する…!!


いっぽうの亜弓さん
わたしが動けば火が動く。
紅姫が動けば、風が吹き、大地が震える。
…自然界が動く。

ガラスの仮面1207_04

自然を乱す人間への怒りの表現を、魂で感じた亜弓さん
もう少しでつかめそう…!!
ますます亜弓さんは稽古にのめり込んでいく…。

ガラスの仮面1207_09

ちょ、亜弓さん!
ローソクいっぱいのトコでふりまわしたら危なくない!?

ガラスの仮面1207_10

ちょ…!!
あぶ…!!


ガラスの仮面1207_11
えええええwww
火事wwww

亜弓さん!
早く!
逃げrw

ガラスの仮面1207_12
カ・イ・ガ・ン!?

亜弓さん稽古に燃えすぎ
そしてさらに驚愕の告知が…!!
ガラスの仮面1207_13

連載再開は今秋予定です! お楽しみに!!

亜弓さん、秋まで燃えっぱなしですか。

美内先生、早く助けてあげてーw


【おまけ】
いやー。
閉店まぎわの書店で駆け込み購入したら。
まさかの火事ww

しかも秋まで休載ww

おらァ…せつなか…。(byビビ)

あ、このセリフ、名台詞カルタに募集しようかしら。
「名台詞カルタ」今秋発売!!


それはそうと。
今月のふろくがまた飛ばしてましたね。
ガラスの仮面1207_01
・「ガラスの仮面」ドアノブメッセージプレート

しかし月影先生のコレ…。
ガラスの仮面1207_02

就寝中。
今に起きるわ…今に…。

入院中の間違いでは…!?w

まあ秋までには退院してくれることでしょうw

ああ…。
秋まで休載か…。TT
なんとかめげずに耐えていきましょうZE!!

おらァ…せつなか…。(byビビ)
   00:35 | Trackback:0 | Comment:25 | Top

大友克洋GENGA展に行ってきました!

5/30までの会期も迫ってきた今日このごろ。
ついに行ってきました、大友克洋GENGA展!

大友克洋GENGA展

大友克洋原画展02
場所は3331 Arts Chiyoda。
もとは学校だった場所です。
大友克洋原画展01
ちなみにチケットは日時指定の予約制
すでに会期終了までの土日は埋まってたので、平日に時間を作っていくことに。
(ローソンのLoppiで買いました♪)
今日は当日券もあったようですが…要確認ですね。


「AKIRA」 全ページ(扉絵まで!)を含む合計3000枚の原画を展示!
あらためて原画でその物量を目の当たりにすると、すごいなと。

正直、クラクラしてきました。(^^;

あと、原画見てから「来る前に読み返しておけばよかった!」と後悔しました…。
なにせ全ページがあるんですから。
何巻の何ページ目…とかメモっておけば…!!(ぐぬぬ…)

大友克洋を知ったのは高校時代
S君に勧めてもらって「童夢」 とか「ショート・ピース」 とか読んだなぁ。
もちろん「AKIRA」 も買いました、学校帰りにw

いわゆる“ニューウェーブ”にハマってましたね…(遠い目)。
なにもかもみな懐かしい…。

もちろん、初期の作品も展示してありましたよ!
ああ…やっぱり復習しておけばよかった…。


さらには金田のバイクまで展示!
500円以上の寄付をすると、バイクにまたがって記念撮影ができたりします。
大友克洋原画展03
カッケェ…!!

このバイク、なんと公道走れちゃったりします!
1000万以上かけて作ったらしいですが…(マジかw)。
すごいよ、すごすぎるよ!ww



あと記念撮影できるのが“ズン壁”。
大友克洋原画展04
「童夢」の有名なあのシーンを再現したスポットです。^^
これ、平面の壁に絵が描いてあるのかと思ったら…。

ホントに凹んでたw
大友克洋原画展05
いやー、楽しませてくれますね!

絵の迫力物量圧倒される展示
感想を壁に描かせていただきました。
大友克洋原画展06
興味があってまだの方は、ぜひに♪

【おまけ】
5/17発売の『美術手帖』2012年6月号にGENGA展の特集が10ページほどあるそうです。

美術手帖 2012年 06月号 [雑誌]

美術出版社 (2012-05-17)

その他、大友克洋関連の雑誌をいくつか挙げておきます。

BRUTUS (ブルータス) 2012年 4/15号 [雑誌]

マガジンハウス (2012-04-02)

芸術新潮 2012年 04月号 [雑誌]

GENGA - OTOMO KATSUHIRO ORIGINAL PICTURES -
大友克洋原画展 実行委員会
パイインターナショナル (2013-02-05)
売り上げランキング: 27
   01:18 | Trackback:0 | Comment:0 | Top

『月刊ヤングキング』2012年7月号は、大井昌和「おくさん」に注目! そして8月号にはあの作品が!

今月の「月刊ヤングキング」は、たかみち「ゆるゆる」休載中

だけどついに来ました!!
「ゆるゆる」2巻が7/19発売予定!!
Amazonでまだ予約できませんが、あと2ヶ月弱…楽しみですね~♪

「ゆるゆる」が休載中、ボクらの心を救済するのは「おくさん」です!
おくさん1207_01
・大井昌和「おくさん」より

B107、W61、H97。
こんな魅惑的ボディの持ち主が、GWはダンナといちゃいちゃ
そりゃもうビンカンになりまくりですよ!w

さらにはパンツが見つからなくて、はかずに回覧板を届けるという…破廉恥行為!
おくさん1207_02
・大井昌和「おくさん」より

けしからんボディでとんでもない行為!
いやけしからん。
まったくもってけしからん。


…だがそこがいい。

バスト107cmの天然おくさん
いろんなトコで破壊力抜群ですな…!!w

気になるキミは要チェック!!

(紹介記事)
大井昌和「おくさん」はバスト107cmの天然“おくさん”の楽しい毎日を描いた物語



さて。
今月のピンナップは上山道郎
ピンナップ1207
・上山道郎(ピンナップ)
(トリミングしてあります)

「いかにおっぱいを美しく見せるか」(上山道郎・談)にこだわった珠玉のピンナップ
ちなみにネットでもサンプルが見られます♪
【宣伝】ピンナップ描きました | 上山道郎 [pixiv]

そしてツイッターでの発言。
なるほど。
考えてみたらモニタ環境ってそれぞれ違いますからね。
作者が意図する色を見るには印刷が一番なのかも。

というか、ここまで考えて色をつけてる上山さんに脱帽だわ。
やっぱりプロはハンパじゃないですね…。


今月で「ブロッケンブラッド」「ブレイドブレイカー」が最終回。
淋しいじゃないか…と思ったら。
次号予告に「桃色メロイック」発見!
桃色メロイック01
とりあえず、まさきかわいいよまさき!

妹・まさきを偏愛する兄・大和の暴走ラブコメディ
ただの偏愛じゃなくて、フツーに女として見てるトコが突き抜けちゃってますw
妹とえっちぃことを考えるなんて…イケマセン!w

…という常識的意見はともかくwww

『ヤングキング』で読んでますが、ホントに可愛いんですよね、まさきちゃんが。
桃色メロイック02
まさきちゃんが可愛すぎて好きすぎて。
兄の大和は暴走する暴走するw
桃色メロイック03
噛んでるしww
こうなると、まさに暴走戦艦・大和
波動砲発射まで秒読み!?ww
桃色メロイック04
通報しろwww

でも
まさきちゃんは天然さんなのでよく分かりませんでした♪
桃色メロイック05
天使のように可愛いまさきちゃんを愛でつつ。
大和の暴走に腹筋崩壊する新感覚なラブコメディ

次号の『月刊ヤングキング』では“ショート掲載”。
「桃メロ」の魅力、すべてが伝わるか分からないけど。
とにかくまさきちゃんは可愛いので必見ですじゃ!
(そして大和の兄バカっぷりも最高ww)

『ヤングキング』連載中。
6月25日にコミックス1巻発売予定!!
オススメでごわす!


…という感じの『月刊ヤングキング』。
最旬ヒロイン宣言”というコピーそのままの。
瑞々しいヒロインが堪能できる雑誌…いいんじゃない!?

最近では書店でも目にすることが増えたしw
試しに読んでみてはいかがでしょうか。^^ー


   02:09 | Trackback:0 | Comment:0 | Top

とよ田みのる「とよ田みのる短編集 CATCH&THROW」は、愛せずにはいられないキャラクターが息づく必見の短編集!

【あらすじ的なもの】
離島を舞台に、外国から来た少女少年の交流を描いた表題作「CATCH&THROW」ほか。
メデューサの末裔である少女・面倒さんを描く「面倒さん」、まんが家・よしづきくみち原作の「等価なふたり」など全5編収録の短編集。


CATCH&THROW01
とよ田みのる「とよ田みのる短編集 CATCH&THROW」(小学館)

全5編の短編集、すべてに味がある佳作ぞろいだけど。
特にオススメは表題作「CATCH&THROW」だ。

舞台は離島。
外国から転校してきた少女・キャシーは友だちもできず、ひとりフリスビーをしていた。
彼女の見事な“フリースタイル”に魅せられたナゲル少年は、“友だちになってやる”と宣言。
日本語を教えるかわりに、キャシーから“フリースタイル”を学ぶのだが…。
CATCH&THROW02
・「CATCH&THROW」より

英語しか話せず、みんなと関わろうとしても避けられるキャシーと。
東京育ちで島になじめず、みんなを避けているナゲル。

フリスビーで例えると。
キャシーは“THROW”しても誰も“CATCH”しない。
ナゲルはみんなが“THROW”しても“CATCH”しない。

ふたりとも“一方通行”の思いだった。

だけど。
ふたりはやがて、言葉を。
そして気持ちを“CATCH”して“THROW”するようになっていく…。
CATCH&THROW03
・「CATCH&THROW」より

カタコトの日本語での“CATCH&THROW”。
伝わることは限られている。
でも。
伝わるのは言葉だけじゃない

一緒にフリスビーをして楽しかったという“思い”。
フリスビーが大好きということ。

物語のラスト、“フリースタイル”にのせて、ナゲルが思いを伝える姿に熱いものがこみあげた。
シンプルで熱くて爽やかなメッセージをつつんだ物語。
胸があたたかくなりました。イイネ!


メドゥーサの末裔ペルセウスの末裔を抹殺しにあらわれる「面倒さん」ほか。
面倒さん
・「面倒さん」より

まんが家・よしづきくみち原作の「等価なふたり」などなど。
等価なふたり
・「等価なふたり」より

優しくて気持ちが行き届いた独特の絵柄と。
素直でおおらかで、どこか温かみを感じさせるストーリーと。
愛せずにはいられないキャラクターが息づく短編集。

同時発売「タケヲちゃん物怪録」 とあわせて超オススメです♪



【おまけ】
「CATCH&THROW」の舞台のモデルは伊豆大島で。
作者の生まれ故郷でもあるのだそうです。

作風の底流に感じる“のどかさ”や素直さ、おおらかさは、そこからくるのかな!?なんて思っちゃいました。
おすすめの1冊ですよ~☆

   02:09 | Trackback:0 | Comment:0 | Top

とよ田みのる「タケヲちゃん物怪録」は、世界一“不運”な女の子と、妖怪たちの心温まる“ハートフル・コメディ”!

【あらすじ】
世界で一番“不運”な女の子・タケヲちゃんは高校生。
親元を離れ、暮らしはじめたアパート・百鬼荘は“妖怪屋敷”だった!!
そこに棲む妖怪たちが、アノ手コノ手でタケヲちゃんを驚かそうとするのだが…!?


タケヲちゃん物怪録01
とよ田みのる「タケヲちゃん物怪録」(1)(小学館)

体育館で照明が落ちてくる
道路を歩けばスパナが直撃
足をすべらせて頭からガラスに突っ込む…なんて日常茶飯事。

タケヲちゃんの登下校はそれこそ命がけなんだ。

まさに“不運”のデパート
不運ないきさつで“妖怪屋敷”に住むことに…!!


人間を驚かせて、悲鳴を聞きたい
驚いたときに人間が出す“陰の気”を味わいたい。

妖怪たちは次々とタケヲちゃんを襲うんだけど…。
タケヲちゃん物怪録02

まったく動じない。
それどころかお説教w

タケヲちゃん物怪録03
“不運”つづきの人生で、怖いことに鈍感になっていたんだね。


こんなタケヲちゃんが驚いたのは。
逆に“幸福”を感じたときだった。
タケヲちゃん物怪録04
いままで“幸福”を感じたことがなくて。
だからまぶしくてビックリしちゃう。
 
それを知った妖怪たちは。
一転してタケヲちゃんを“幸福”にしようとする…!!
タケヲちゃん物怪録05

タケヲちゃんの“不運”を相殺する“幸運”をもつ座敷童子をはじめ。
人間を怖がらせようとしていた妖怪たちが。
タケヲちゃんを“幸せ”にしようと力を合わせる。

なんて温かくてやさしくて
楽しいやつらなんだろう!
タケヲちゃん物怪録06
“不運”に巻きこみたくない。
他人との接触を避けてきたタケヲちゃん。

固かった表情が、後半に進むにしたがって。
だんだんとやわらかくなり、笑顔まで見せるようになって…。
思わずグッときたYO!
タケヲちゃん物怪録07
世界一“不運”な女の子と、妖怪たちのハートフル・コメディ
超オススメ。

   01:16 | Trackback:0 | Comment:0 | Top

高畠エナガ「Latin 高畠エナガ短編集1」は、直球の感情がハートに響く佳作揃いのデビュー作品集!

【あらすじ的なもの】
“家出してきた”という壊れかけたアンドロイド・ラテンと、同居する青年との心の交流を描いた表題作「Latin」ほか。
ロボットを修理し動かしたいと望む少年と、妖精の出会いを描いた「雪原のネストーレ」などなど全4編の短編集。
表情豊かなキャラクターが魅力のデビュー作品集である。


Latin01
高畠エナガ「Latin 高畠エナガ短編集1」(集英社)

まずコミックスの表紙に惹きつけられた。
表題作「Latin」に登場するラテンの泣き顔

どんな物語なんだろう。
彼女に何があったんだろう。

物語がはじまる予感に、気持ちがグッと惹かれるのを感じました。

そして表紙をめくると、ラテンの笑顔があらわれる。
満面の笑み。

泣き顔から笑顔へ。
感情の“揺れ”。
表情豊かな感情の“振れ幅”に惹きつけられた。

それは4編の作品でも同じ。

表題作「Latin」では、おんぼろのアンドロイドが哀しみをぶちまけ。
Latin02
・「Latin」より

「雪原のネストーレ」では、小さな妖精が強くあろうと決意する。
Latin03
・「雪原のネストーレ」より

「REVERSI」では悪魔が、心の苦しみを吐露する。
Latin06
・「REVERSI」より


底知れない孤独哀しみも。
ふりしぼった勇気決意も。
嫉妬羨望に汚れた気持ちも。

まっすぐに感情に向かいあって。
表情豊かに描きだす。

まさに全身全霊。

この王道を突っ走る感じが新人らしくて。
達者な表現が新人らしくなくて。
魅力なのである。

佳作揃いのデビュー作品集
作者のこれからに期待大である!


ちなみに個人的に好きなのは「猫又荘の食卓」

人の姿になって人間の世界に溶け込もうとするたちと。
一緒に住むことになった人間の心温まる物語。

Latin05
・「猫又荘の食卓」より

人と見まごう姿の猫たちとのひとときが。
可愛くて楽しくて。
ほっこりあったかくなれる物語。

Latin04
・「猫又荘の食卓」より

猫たちに囲まれた“猫ハーレム”状態の主人公。
なんだかいいなぁ…ww

ネコミミメイド喫茶、ちょっと行きたくなったよw
   00:43 | Trackback:0 | Comment:0 | Top

トークイベント「美内すずえと少女マンガを語ろう!」に行ってきました!

5月6日、池袋コミュニティ・カレッジの公開講座「美内すずえと少女マンガを語ろう!」に行ってきました!
美内すずえ20120506_01
(会場にて看板を激写)

美内すずえと少女マンガを語ろう!


おおまかな内容ですが。
元『別冊マーガレット』編集長で『花とゆめ』『LaLa』の創刊に携わった少女まんが界の伝説的人物小長井伸昌さんの講義&美内すずえ先生の対談という感じ。

講義のもとになった本は、小長井伸昌「わたしの少女マンガ史 別マから花ゆめ、LaLaへ」

わたしの少女マンガ史―別マから花ゆめ、LaLaへ
小長井 信昌
西田書店 (2011-08-17)
売り上げランキング: 105756

小長井さんが自らの仕事や、作家さんとの交流を書いた本。
美内すずえ先生ほか、和田慎二山岸凉子三原順くらもちふさこ木原敏江などなど。
そうそうたる面々との仕事ぶりがめちゃくちゃ面白い。

巻末にはお世話になったまんが家さんたちが寄稿した原稿が掲載。
(別マ・花ゆめ・LaLa合同同窓会のパンフ再録)
さらに美内すずえ先生の旅行エッセイまんが10Pも掲載。
(『メロディ』2000年2月号掲載の再録)

美内先生のデビューから「ガラスの仮面」立ち上げにも関わった小長井さんだけに、美内すずえ先生のエピソードもそこかしこに。
気になる方はチェックしていただきたい。


さて、講義&トークの内容をざっと。
(メモと記憶による覚え書き)
美内すずえ20120506_03
(会場内の様子)

・「ガラスの仮面」を立ち上げたときの話。

美内さんは映画「王将」阪田三吉のような、一芸に秀でてはいるが、ほかはなにもできないキャラクターを描きたいと思っていた。
が、その一芸に秀でた“芸事”を何にするかは決めてなかった

美内さんは“琴なんてどうでしょう”と提案するが、小長井さんは却下
理由は、まんがは音が出ないし、なにより画面に動きが出ないから。

美内さんが以前描いた短編「ナオは光の中で」(美内すずえ傑作選14に収録)で、演劇を描いていたことを思い出し“演劇はどう?”と提案。
それでいこう!とあっさり決定

赤い女神 (白泉社文庫―美内すずえ傑作選)
美内 すずえ
白泉社
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これでイケる!という、天から降りてくる感覚。
めったにないその感覚で、確信をもって新連載を決めたものの。
演劇についての知識はほぼゼロ。

だけど美内さんは、あえて取材をしなかった
取材で得るリアリティよりも、想像力の足かせになることを憂慮したのだという。
演劇入門書を購入し、ひたすら芝居を観て
演劇初心者であるマヤとともに成長する気持ちで臨んだ新連載でした。

ちなみに。
「ガラスの仮面」の原点となった短編「ナオは光の中で」は、もともとバレーボールまんがの予定で予告カットまで掲載されていた。
でも美内さんの“演劇の話に変えたい”という無茶を小長井さんが受け入れて実現したという。

…美内先生、無茶すぐるw
でも無茶してくれてよかった!

そして、小長井さんが寛大な方でよかった!w


・「ガラスの仮面」の魅力について

デビュー時から、絵はそこそこだけど(えw)ストーリーは抜群、と美内さんを高く評価してた小長井さん。
読み切り用のネタを惜しげもなくつぎ込んだ“劇中劇”の面白さは当然だけど。

脇キャラの良さに言及してたのがちょっと新鮮でした。
たとえば源造さん。

源造さん。
(大切なことなので二度ww)

キャラ投票で上位にきたこともあって驚いたそうですが。
イケメンを描ける少女まんが家さんは多いけど、お年寄りや地味なキャラクターをきちんと描ける方は少ないとの指摘に膝を打ちました。

美内さんは“キャラクターを描くと、不思議とその人の育ちが立ちあらわれて、どんどん描きたくなってくる”とのこと。

たしかに。
脇キャラいいですよね、とくに水城さんとかww

水城さんのプライベートとか、今度ぜひ描いてほしいですw


それから16Pの読み切りで鍛えた能力にも言及されてました。

『別マ』時代、ページ数の短い16Pの読み切りを何本も描いてて。
「ガラスの仮面」まで70本近くの読み切りを描いていたそうです。

この数々の読み切り作品で、連載を1回1回、キチンと面白くする術を身につけて。
さらにいわゆる“引き”をつくるのも上達したという話。

なるほど…!!
さすが元担当編集だけに鋭いですね!
美内すずえ20120506_02
(会場外、豪華な花)

最後に、あといくつか。
美内さんと小長井さんが「ガラスの仮面」の連載立ち上げの打ち合わせをしたのは、西荻窪の「こけし屋」2F

洋服や小物など、流行は採り入れないようにしていた。(長期連載の整合性がおかしくなる)
が、電話だけはどうしようもないので、バッシング覚悟でケータイを出した。

昔から原稿が遅い美内さん。
デビュー2作目から遅れていたという衝撃の事実www
そんな美内さんからの年賀状は1月10日ごろ、遅れて届くらしいw

さらに美内さんの母上からも年賀状が来て
“娘が遅れてスミマセン”とのひと言が添えられていたというww

…などなど。
とても書ききれないくらいのお話でした。^^


いやー。
でももう少し、聞きたかったな…ということがありまして。

終了後のサイン会で、美内先生に質問させていただきました。

hebitaro あの~。1つだけ質問があるんですけど。
美内先生 はい、なんでしょう?
hebitaro いま連載って、全体の何%まできてますか?
美内先生 え~!? うーん…全体の!? うーん…。

(しばらくシンキングタイムw)

美内先生 80…85%くらいでしょうか。
hebitaro ああ、そうですか!
美内先生 ただ、単行本はどうなるかわかりませんけど。

単行本はどうなるかわからない、てww

雑誌での連載が終了しても単行本の刊行がしばらく続く…とかもアリ!?
なんかすげえことを聞いてしまった…。アワワ

ファンの皆さん、残り15%、頑張って見守りましょう!ww

美内すずえ20120506_04
美内すずえ20120506_05
(いただいたサイン。うれし~♪)

というわけで。
小長井さんと美内先生にサインいただきました♪

美内先生はひと言でいうと“若い”!
活力に満ちていて、サービス精神旺盛。
喋りも上手かったです。^^
またこんなイベントがあったら参加したいなー。


【おまけ】
ちなみに「西原理恵子の人生画力対決」の担当・八巻さんも会場にいらっしゃってたそうです。

まんが家の麻生みことさんほか、業界関係者も多数いた模様。

やっぱ美内先生のご威光、パネエっす!

   00:01 | Trackback:0 | Comment:8 | Top

梶尾真治/鶴田謙二「さすらいエマノン」は、孤独と詩情に彩られた“30億年の記憶”の物語。

【あらすじ】
生まれたときから母の記憶をもっている。
祖母の記憶も、そのまた前の祖先の記憶も…。
30億年、地球の歴史そのものの記憶をもつ少女。
彼女の名はエマノン
旅から旅、時代とともにさすらうエマノンの物語である。


さすらいエマノン03  
梶尾真治/鶴田謙二「さすらいエマノン」(徳間書店)

川で泳いでいる全裸の少女と出会った少年・アツシ。
か…河童!?
さすらいエマノン01
いいえ、それはエマノン

太古の昔、人類の祖先からの記憶を受け継ぎ
30億年のあいだ、子孫から子孫へと。
身体を乗り換えながら生きてきた。

さすらいのエマノン

地球の記憶とともに時代を彷徨いながら。
ときに人々と関係を繋いでゆく。
さすらいエマノン06
ただし場所には留まらない。

同じ車両に乗りあわせた乗客のように。
ひとときを交わして静かに去っていくのだ。

やがては別れる運命と知っているから…。
さすらいエマノン05
世代から世代へ。
母から子へ。
記憶を移し換えてきた、エマノン。

だが、エマノンには双子の兄がいた。
30億年つづいたシステムにバグが発生したのだ。

さすらい続けてきたエマノンに、初めてできた“血縁”。
エマノンは兄に会いに旅立つのだが…。
さすらいエマノン07

30億年の記憶を持ち、さすらい続けるエマノン。
絶対的な孤独の旅路、その哀しき詩情が胸にグッとくる。

河川敷の秋桜の陰に。
下町の路地裏に。
エマノンがいるかもしれない。

そんな不思議な感覚をおぼえました。

さすらいエマノン08
海に流された小瓶のように。
流れ流れゆく記憶の果てに、エマノンはなにを見つけるのだろう。

旅のゆくえを、そっと見守りたい。
そんな作品です。


さすらいエマノン(リュウコミックス)
梶尾 真治 鶴田 謙二
徳間書店 (2012-04-03)
   00:26 | Trackback:0 | Comment:0 | Top
 
 
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