太宰治/古屋兎丸「人間失格」で、“青年まんが”として蘇る名作の味わいを堪能せよ
あの名作「人間失格」がまんが版で登場!
しかも描くのは「幻覚ピカソ」の古屋兎丸!
これは注目ですよ、おくさん!!
【あらすじ】
新連載のネタを探してネットサーフィンをしていた、まんが家・古屋兎丸は、あるサイトにたどり着く。
サイトの名は「人間失格」。
そこには、大場葉蔵なる人物の日記があった。
古屋兎丸は、内面や行動が詳細に書かれたその日記を読みはじめるのだが…。
・太宰治/古屋兎丸「人間失格」(1)(新潮社)
厳格な父親の影響で、あやつり人形のように生きてきた葉蔵。
高校でも“道化”として振る舞い、決して本心を見せることはなかった。
“道化”を演じる息苦しさから逃れ、葉蔵は美術予備校へ通いはじめる。
そこで出会った堀木とともに夜遊び、女遊びにのめり込んでいく。
だが葉蔵の空虚なこころは満たされることもなく。
やがては左翼活動へ足を踏み入れる…。
原作と大きく違うのは、葉蔵の日記がWebにUPされている点。
あと、第一の手記で語られてる葉蔵の幼少時代が省略されてるトコでしょうか。
(当然、古屋兎丸も原作には出ませんねw)
まんが版では“第一の手記”として、17歳の葉蔵からスタートしていて、なかなかにうまいアレンジだと思います。
注目は、やはり“まんがならでは”のビジュアル表現。
葉蔵の孤独感、人間への恐怖心も“まんが”として視覚的に表現。
これがずしんとくる迫力なんですよ。
意識の深い部分に“イメージ”として定着する、かなりインパクトのある演出。
まんがならではの演出によって、名作に新たな命が吹き込まれたような…新鮮な驚きを感じました。
決して難解ではなく。
“青年まんが”として蘇った名作「人間失格」。
ものすごく気になる場面で終わっていることもあり、2巻がとても楽しみです。わくわく。
夏休みの読書感想文は「人間失格」で決まりだ!! w
【おまけ】
「人間失格」といえば、「DEATH NOTE」の小畑健が表紙を描いた集英社文庫の新装版が話題になりましたねー。
今回の古屋兎丸によるまんが化は、新潮社刊。
小畑健の新装版への対抗…とは考えすぎでしょうか。
ちなみに「人間失格」は青空文庫でも読めます。
→図書カード:人間失格(青空文庫)
太宰は1909年6月19日生まれとのことなので、もうすぐ誕生日。
そして今年は生誕100年。
100年の月日を超えて、小説とまんがが出会う…。
なかなかにエポックなことかもしれません。
【追記】6/12
…という感じで「人間失格」の記事を書いたんですが、知人からお叱りをうけました。
「人間失格」の記事で、なぜ人間椅子のアルバムをとりあげないのか、と…!!
“人間椅子”はアーティスト名です、念のため。
イカ天(いかす!! バンド天国)がキッカケでメジャーデビューした、ハードロック(?)バンド。
「人間失格」は、そのファーストアルバムです。(この前にインディーズで出してます)
もちろん、「人間失格」という曲も収録されてますYO!
イカ天では“文芸ロック”とも呼ばれたこのバンド。
バンド名、曲名、アルバム名からして文学の香りがプンプンです。
独自の世界を突っ走りつつも、イロモノバンドに終わらない高度な演奏技術をもつ。
希有なバンドであり、ジャパニーズロックの最高峰ともいえるのではないか…!?
という“人間椅子”。
気になったキミは、ぜひ試聴&YouTubeでチェックだ!
あと個人的にもうひとつ。
KinKi Kidsのふたりが出演することでも話題になったドラマですが。
そればかりか、ふたりのキスシーンまであり。
しかも、初回は「人間失格」というタイトルだったんですが、太宰の遺族から抗議があって「人間・失格-たとえばぼくが死んだら-」になったとか。
いろいろと懐かしい作品。
久々に観たいなぁ…。
しかも描くのは「幻覚ピカソ」の古屋兎丸!
これは注目ですよ、おくさん!!
【あらすじ】
新連載のネタを探してネットサーフィンをしていた、まんが家・古屋兎丸は、あるサイトにたどり着く。
サイトの名は「人間失格」。
そこには、大場葉蔵なる人物の日記があった。
古屋兎丸は、内面や行動が詳細に書かれたその日記を読みはじめるのだが…。
・太宰治/古屋兎丸「人間失格」(1)(新潮社)
厳格な父親の影響で、あやつり人形のように生きてきた葉蔵。
高校でも“道化”として振る舞い、決して本心を見せることはなかった。
“道化”を演じる息苦しさから逃れ、葉蔵は美術予備校へ通いはじめる。
そこで出会った堀木とともに夜遊び、女遊びにのめり込んでいく。
だが葉蔵の空虚なこころは満たされることもなく。
やがては左翼活動へ足を踏み入れる…。
原作と大きく違うのは、葉蔵の日記がWebにUPされている点。
あと、第一の手記で語られてる葉蔵の幼少時代が省略されてるトコでしょうか。
(当然、古屋兎丸も原作には出ませんねw)
まんが版では“第一の手記”として、17歳の葉蔵からスタートしていて、なかなかにうまいアレンジだと思います。
注目は、やはり“まんがならでは”のビジュアル表現。
葉蔵の孤独感、人間への恐怖心も“まんが”として視覚的に表現。
これがずしんとくる迫力なんですよ。
意識の深い部分に“イメージ”として定着する、かなりインパクトのある演出。
まんがならではの演出によって、名作に新たな命が吹き込まれたような…新鮮な驚きを感じました。
決して難解ではなく。
“青年まんが”として蘇った名作「人間失格」。
ものすごく気になる場面で終わっていることもあり、2巻がとても楽しみです。わくわく。
夏休みの読書感想文は「人間失格」で決まりだ!! w
【おまけ】
「人間失格」といえば、「DEATH NOTE」の小畑健が表紙を描いた集英社文庫の新装版が話題になりましたねー。
今回の古屋兎丸によるまんが化は、新潮社刊。
小畑健の新装版への対抗…とは考えすぎでしょうか。
ちなみに「人間失格」は青空文庫でも読めます。
→図書カード:人間失格(青空文庫)
太宰は1909年6月19日生まれとのことなので、もうすぐ誕生日。
そして今年は生誕100年。
100年の月日を超えて、小説とまんがが出会う…。
なかなかにエポックなことかもしれません。
【追記】6/12
…という感じで「人間失格」の記事を書いたんですが、知人からお叱りをうけました。
「人間失格」の記事で、なぜ人間椅子のアルバムをとりあげないのか、と…!!
“人間椅子”はアーティスト名です、念のため。
イカ天(いかす!! バンド天国)がキッカケでメジャーデビューした、ハードロック(?)バンド。
「人間失格」は、そのファーストアルバムです。(この前にインディーズで出してます)
もちろん、「人間失格」という曲も収録されてますYO!
イカ天では“文芸ロック”とも呼ばれたこのバンド。
バンド名、曲名、アルバム名からして文学の香りがプンプンです。
独自の世界を突っ走りつつも、イロモノバンドに終わらない高度な演奏技術をもつ。
希有なバンドであり、ジャパニーズロックの最高峰ともいえるのではないか…!?
という“人間椅子”。
気になったキミは、ぜひ試聴&YouTubeでチェックだ!
あと個人的にもうひとつ。
人間・失格-たとえばぼくが死んだら- DVD-BOX
posted with amazlet at 09.06.12
TBS (2002-04-25)
売り上げランキング: 27980
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KinKi Kidsのふたりが出演することでも話題になったドラマですが。
そればかりか、ふたりのキスシーンまであり。
しかも、初回は「人間失格」というタイトルだったんですが、太宰の遺族から抗議があって「人間・失格-たとえばぼくが死んだら-」になったとか。
いろいろと懐かしい作品。
久々に観たいなぁ…。
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