外薗昌也「赤い妹」は妹が怖い…恐怖短編集。

…妹が、怖い。
落語の“まんじゅうこわい”的なアレではなく。
…妹が、怖い。
だって赤いんだもん…。

【あらすじ】
「お化けがみたい」という主人公。
バイト先のレンタルビデオ屋の店長は、１本のビデオを貸してくれる。
タイトルは、「赤い妹」。
観た人間のもとに“妹”がやってくるという、いわくつきのビデオ。
妹がいる人間のところには100％「出る」というのだが…。

・外薗昌也「赤い妹」(竹書房)

案の定、好奇心に負けてビデオを観る主人公。
(ホラーの定石ですねw)

ビデオの内容は、ちょっと切なくていい話。
なぁんだ…、と安心したそのとき。

ドン！ドン！
ドアを叩く音が響く。

夜中である。
いったい誰だ？怪訝に思ってたずねると…。

「あたしよ、お兄ちゃん」

イヤァァァァァァ!!

自分には妹いなくてよかったです。
でも「赤い姉」だったらアウトでしたね…弟なんで。

…それはともかく。

表題作を含む、全５編(うち前後編もあり)の恐怖短編集。
いわくつきの物件に“出る”霊の話や、自殺現場に現れる群衆霊の話ほか、死人にストーキングされる…というユーモアのある作品もあり。

夏を先取り！的に“こわい話”を楽しめる１冊。
ホラー好きなあなたにオススメです。

つか、油断してカバーとったら怖かったです。
(注意…)