新刊・旧刊をふくめた、まんがレビューblog。 その他、まんがに関すること。 
 
 

矢沢永吉/きたがわ翔「成りあがり-矢沢永吉物語-」で親父の青春時代を知れ!!

キミは親父を知っているか?
親父の青春を——知っているか?


【カット】
成りあがり_01

矢沢永吉/きたがわ翔「成りあがり-矢沢永吉物語-」(1)(角川書店)

【あらすじ】
内田忠志、29歳。
向いてない営業の仕事をし、夢中になれるものもない退屈な毎日を過ごしていた。
そんなある日——親父が死んだ。
思春期をすぎてから、まったく接点がなかった親父。
遺品には、生前ファンだった矢沢永吉グッズが山ほどあった。
忠志は親父を知るため、親父が愛してやまなかった矢沢永吉の著書「成りあがり」を手にする——。


親父が死んでも、涙が出なかった忠志。
ずっと会話もしてなかった親父の死を、実感できなかったのかもしれない。
そんな忠志は、遺品の中にあった一本のビデオテープを再生する。
映し出されたのは、躍動する若き日の矢沢永吉。
そして観客の中に、若き日の親父の姿があった・・・!!
そのとき、まったく出なかった涙がふきだした・・・。

・・・泣けた。

単純な「成りあがり」のまんが化じゃない。
矢沢永吉に影響を受けたファンの姿も含めて描くことで、時代と人をひっくるめた“矢沢永吉”という存在そのものを描こうとしているところに凄さを感じる。


これは「矢沢永吉物語」であると同時に、キミの、ボクの親父の物語でもあるんだ。


忠志の親父は、矢沢永吉に影響されて「裏 成りあがり」という自伝を残していた。
「千江、そしてもうすぐ生まれる子供に贈る」
そこには忠志の知らない、一人の男としての親父の姿があった。

忠志が“親父を知る旅”をこれからも温かく見守りたい。
いやぁ、いい作品です。


【気になる言葉】
オレは・・・・・・オレは何をやっているんだろう・・・・・?
夢中になれるものなんか何もない。
株だって日々の退屈しのぎにやっているだけ。
仕事も女も何もかもが面倒で。
それを変える勇気すらない。
なのに時々、訳もなく孤独に押しつぶされそうになる。
オレはいつからこんなに臆病になってしまったんだろう。
どうしてもっと素直に、自分から周りに愛を求める事ができないんだろう。


成りあがり 矢沢永吉物語 (1) (KADOKAWA CHARGE COMICS (KCC2-4))
きたがわ 翔 矢沢 永吉
角川グループパブリッシング
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