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大場つぐみ/小畑健「バクマン。」は“まんが家になること”を前提とした物語だ!!

ひとりのまんが家が死んだ。
川口たろう”…本編の主人公・真城最高(ましろ もりたか)のおじである。
最期まで自分を“まんが家”といわず“バクチ打ち”と言っていた、彼。
その死は、最高がほのかに描いていたまんが家への夢を諦めさせるのに充分な体験であった。

そう、ひとりの男と出会うまでは——。

【あらすじ】
真城最高14歳、通称“サイコー”。
流されるままにみんなと同じ、いわゆる“ふつうの人生”を生きていた。
だが、学年トップの秀才・高木秋人、通称“シュージン”との出会いがすべてを変える。

「俺と組んでまんが家になってくれ」。

サイコーの絵の上手さに目をつけたシュージンは、自分の文才とあわせて“まんがでトップを獲る”と宣言する。

まんが家なんて一部の天才を除き、“バクチ打ち”だ——。
乗り気じゃなかったサイコーだが、シュージンの計らいで好きだった亜豆美保に告白。
声優を目指して頑張る美保に対し、「自分たちのまんががアニメ化したときは、ヒロインの役をやってほしい」…そして。

「その夢が叶ったら、結婚してほしい!!」

電撃的プロポーズ!!
もともとサイコーが好きだった美保は、その約束を受け入れる…!!

ここから、まんがと美保と…すべてを手に入れるための“ふたりの闘い”が始まる——!!

【カット】
バクマン01
大場つぐみ/小畑健「バクマン。」(1)(集英社)


サイコーとシュージンは、“まんが家”になりたいわけじゃない
“人気がとれる、売れるまんが家”になりたいんだ。

「俺と組んでまんが家になってくれ」。
“いっしょに目指そうぜ”ではない、“なってくれ”。
「まんが家になる」、そう決まっているかのようなこのセリフに、すべてがあらわれている。

「バクマン。」は“まんが家になりたい人”の物語ではない

“まんが家になること”は、この物語の前提にすぎないんだ。
あくまでスタートラインに立っただけ。
サイコーとシュージンの視線は、もっと先を見つめている。


“まんが家デビュー”なんて当たり前。
デビューしただけのバクチ打ちまんが家として終わるのか、それともまんがで一生食っていける本物のまんが家となれるのか

少年たちが人生を賭けてチャレンジする、壮大な勝負を描いた物語なのである!!

バクマン02


サイコーとシュージンの最大の武器は、若さ
そして、おじであるまんが家・川口たろうの“仕事場”という名の“情報”と“経験”を手に入れたのは大きい。
仕事場にのこされていた原稿やネーム作画資料数万冊のまんが…これはとんでもない“資産”である。

まんが家になるうえで、これ以上の環境はないと思う。

もちろん努力も必須だが、どんな努力がどれくらい必要か、サイコーとシュージンはわかっている
このアドバンテージは計り知れない。
最高の環境で最短距離を突っ走る先は、まんが家の“頂点”

こんな“プロになることを前提とした物語”でのライバルは、そう。
“本物の天才”でしか、あり得ない。

その名も、新妻エイジ

1巻以後に姿をあらわす新妻エイジの、あまりの天才っぷりには驚かされるだろう。


緻密な計算のもと、努力と工夫を積み重ねて作品を創るサイコーとシュージンか。
息をするようにまんがを描く、本物の天才・新妻エイジか。

「努力家」VS「天才」という、最大の対決が待っているのである!!


ああもう、2巻どころか「ジャンプ」の続きが待ちきれない…!!(マジで)
2009年の話題作になることは確実な「バクマン。」、ぜひチェックしていただきたい!!





【おまけ】(もうちょっとだけつづくぞい!!)

「バクマン。」は現在のまんが状況をこと細かに描いていて興味深い。
「少年ジャンプ」という実在の雑誌を舞台に、アンケートや連載に至るまでの道筋、編集者との関係など“まんが雑誌の裏側”をリアルに描写
初めて知る事実に驚いた人も多いだろう。

サイコーとシュージンは“プロの土俵”で、新妻エイジと対決していくことになる(ハズ)。
そうなるとますます、週刊連載の裏側が明かされていくに違いない
編集との打ち合わせから、原稿料、印税などお金のこともリアルに語られることを期待したい。

さらに個人的に期待しているのは、まんが家・編集者の“プロフェッショナルな発言”である。
創作の現場で、命を削って作品を生み出しているプロフェッショナルたち。
彼らの熱い、魂のこもった言葉は、まんが家を目指す少年たちの心に火をつけることだろう。

以下、“まんが家まんが”で、おすすめの作品を紹介します。


G戦場ヘヴンズドア 1 (1) (IKKI COMICS)
日本橋 ヨヲコ
小学館
「まんがを描くこと」、ただそれだけにココまで血がたぎるのか。
生きること、まんが家として生きることを突き詰めた名作。


まんが道 (1) (中公文庫―コミック版)
藤子 不二雄A
中央公論新社
売り上げランキング: 73476
説明の必要がないほどの名作。
締め切りが守れず、原稿を落とすシーンが強烈に印象に残ってます。
プロの厳しさや、スゴさが読むとわかります。

あとおまけのおまけ。

クイック・ジャパン81 (Vol.81)
浦沢直樹 ゆらゆら帝国 大場つぐみ 小畑健 小山ゆう 槇村さとる 神尾葉子 新井英樹 ハロルド作石 古川日出男 内村光良 千原ジュニア
太田出版
売り上げランキング: 308
大場つぐみ、小畑健両先生のインタビュー掲載
「バクマン。」についても語っています。
よろしければぜひ。
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